気分の可視化による対面コミュニケーション支援


概要
人と人のコミュニケーションにおいて,相手の気持ちや状況の理解は重要である.人の気持ちは,言語情報のみならず,表情や視線,身体動作などにあらわれる.
無意識にあらわれるだけでなく,他者に気持ちを伝えたいときには意図的に表現する場合もある.そのため,相手の気持ちを理解するためには,相手の発話内容を理解することや表情や身体動作から推測することが必要であるが,時として相手の気持ちを判断することが困難な場合もある.
これまで,目に見えない心理状態を理解することを助けるために,人の生体情報を気持ちを理解するための手がかり情報として提示する手法が研究されてきた.
生体情報は,センサを使用することで自動的に計測することができる.そのため,生体情報を用いることで,ユーザの活動を妨害せずに動作するシステムを構築することができる.
しかし,人と人のコミュニケーションの場面で,生体情報を他者に向けて自動的に開示する手法には,プライバシーの侵害を警戒されることがあるという課題もある.これは,計測したデータをリアルタイムに開示する場合,ユーザの意思を反映させることができないためである.
以上の背景を踏まえ,本研究では,ユーザ自身が手がかりとなる情報を他者に向けて提示する方法を用いて気持ちの共有を支援するシステムを構築することを目的とし研究を進めている.

メンバー

学会発表
・西村優里, 小林稔. 気持ちの共有を支援するウェアラブルパブリックディスプレイのシールプロトタイプ. 情報処理学会論文誌, 2020, Vol.61, No.1, p.70-78.
・西村優里, 齋藤耕太, 小林稔. 気持ちの共有を支援するリアクション収集システムの提案. 研究報告グループウェアとネットワークサービス, 2019, Vol.2019-GN-106, No.23, p.1-6.
・西村優里, 齋藤耕太, 小林稔. 気持ちの共有を支援するリアクション収集システムの提案. 研究報告グループウェアとネットワークサービス, 2019, Vol.2019-GN-106, No.23, p.1-6.
・Yuri Nishimura, Minoru Kobayashi. Consideration of a Method to Support Face-to-Face Communication Using Printed Stickers Featuring a Picture of a Character Expressing a Mood. Proceedings of the 10th International Conference on Collaboration Technologies and Social Computing (CollabTech 2018), 2018, Vol.11000, p.159-170.
・西村優里, 小林稔. イラストを用いた気分の可視化による対面コミュニケーション支援手法の検討. 研究報告グループウェアとネットワークサービス, 2018, Vol.2018-GN-104, No.9, p.1-8.
・西村優里, 小林稔. 表情認識によるスタンプ推薦を用いたチャットボットとの対話システム. 研究報告グループウェアとネットワークサービス, 2017, Vol.2017-GN-100, No.39, p.1-8.
・西村優里, 小林稔. おかおチャット: 表情認識を利用したスタンプ推薦システム. インタラクション2016論文集, 2016, p.841-844.